「どうすればもっと幸せになれるのか?」これは多くの人が抱く問いです。世界には幸福度が高い国がいくつかあり、彼らの暮らし方や価値観には、幸せになるためのヒントが隠されています。
ブータンは国策として幸福を追求し、フィジーでは「助け合い」が文化として根付いています。タンザニアのブンジュ村では、幸福の知恵が受け継がれ、フィンランドは福祉と社会の安定により高い幸福度を維持しています。
それぞれ異なる幸せの形を持つこれらの国々から、私たちは何を学べるのでしょうか?本記事では、幸福な国の特徴を整理し、私たちが目指すべき幸せについて考えます。
各国の幸せの特徴
幸せな国と言われる代表的な国の特徴をまとめてみます。
ブータン 国の方針として幸福を追求
ブータンは、1972年にワンチュク国王が提唱した国民総幸福量(GNH)の概念により、経済成長よりも国民の幸福を優先する政策を採用しました。
ブータン王国は、南アジアのヒマラヤ山脈東部に位置する小さな国で、インドと中国に挟まれています。面積は約3.84万㎢(日本の九州と沖縄を合わせたほど)で、人口は約77万人と比較的小規模な国です。
(参考)地球の歩き方 ブータンってどんな国?
特徴
- 自然と調和した暮らし
- ブータンは森林保護を徹底し、国土の約70%以上が森林に覆われています。環境保護を重視し、世界で唯一炭素排出量がマイナスの国として知られています。
- チベット仏教の精神
- 国教はチベット仏教で、精神的な豊かさを大切にする文化が根付いています。寺院や僧院が多く、瞑想や祈りが日常の一部となっています。
- 独自の観光政策
- ブータンでは観光客の受け入れに制限を設け、持続可能な観光を推進。訪問には一定の費用がかかるものの、その分、文化や自然が守られています。
- 温かい国民性
- ブータンの人々は穏やかで親しみやすく、訪れる人々を温かく迎えます。幸福を大切にする価値観が、日々の生活に根付いています。
ブータンは、物質的な豊かさよりも精神的な充実を重視する国として、世界的に注目されています。日本が目指すべき幸福のヒントが、ブータンの暮らしの中にあるかもしれませんね!
フィジー—フレンドリーで助け合う文化
フィジーは、南太平洋に浮かぶ美しい島国で、約330の島々から成り立っています。
フィジーの人々は、「ケレケレ」という文化を持ち、困っている人がいたら助ける考え方が根付いています。「持っている人が持っていない人に分け与える」という価値観があるため、お金がなくても食べていける環境が整い、幸福度の高さにつながっています。
フィジーの魅力
- 温暖な気候:年間を通じて気温は25℃前後で、乾季(5月~11月)は観光のベストシーズン。
- 豊かな文化:フィジー系とインド系の人々が共存し、多文化社会を形成。
- フレンドリーな国民性:「ケレケレ」という助け合いの文化が根付いており、人とのつながりを大切にする国。
- 観光の楽園:白砂のビーチ、サンゴ礁、ダイビングスポットが豊富で、リゾート地として人気。
- 伝統料理:「ココンダ(ココダ)」や「ロボ」など、ココナッツや魚を使った南国らしい料理が楽しめる。
フィジーは、のんびりとした「フィジータイム」が流れる、心を癒す楽園です。さらに詳しく知りたい場合は、こちらをご覧ください!
フィジーってどんな国?美しいビーチが広がる南太平洋に浮かんだ島国
タンザニア・ブンジュ村—幸福の知恵を実践する村
タンザニアは、東アフリカに位置する国で、広大な自然と多様な文化を持つ魅力的な国です。アフリカ最高峰のキリマンジャロ山や、世界最大級のセレンゲティ国立公園があり、
ケニアの南に位置し、アフリカ屈指の野生動物の楽園として知られています。特にセレンゲティ国立公園やンゴロンゴロ自然保護区では、ライオンやゾウ、シマウマなどの多様な動物が生息しています。
また、タンザニアのペンキ画は「ティンガティンガ・アート」として知られ、世界的に評価されています。これは、1960年代にエドワード・サイディ・ティンガティンガによって創始された独特のスタイルのアートで、鮮やかな色彩と大胆な構図が特徴です。
ティンガティンガについて 一般社団法人 アフリカンアート支援機構
画家のSHOGENさんは、ペンキ画を学ぶためにブンジュ村では、「幸福になるための考え方」が深く浸透し、日々実践されています。
- 自分を大切にし、家族を思いやる
- 失敗を許し合い、喧嘩をしてもすぐに仲直りする
- 抱きしめるように温かい言葉を届ける
- 今この瞬間を丁寧に感じ取る
こうした文化があるため、人々は幸福を自然に享受しています。
タンザニアのサファリで最もよく見られる動物と、その動物が見られる場所
フィンランド—福祉と安定が幸福を支える
フィンランドは、北ヨーロッパに位置する国で、豊かな自然と高い幸福度で知られています。国土の75%が森林で、湖がおおく「森と湖の国」とも呼ばれます。冬はオーロラ、夏は白夜が楽しめます。
ムーミンの故郷でもあります。
フィンランドは6年連続で「世界幸福報告書」のトップを維持。
- 大学までの学費無料、充実した社会保障制度
- 政治の安定、汚職の少なさ
- 税金の使い方が明確で信頼できる
- 身近に自然があり、穏やかに暮らせる環境
また、フィンランドの人々は「過剰な贅沢を求めない」価値観を持ち、それが幸福度の高さにつながっていると考えられます。
幸せな国々から学び、日本の幸福を考える
幸福な国々の共通点を見習い、個人として実践できることを考えてみましょう。
- 過剰な贅沢を求めず、「足るを知る」
- 周囲の人との良好な関係を築き、維持する
- 共有できるものを分け合う文化を育てる
- 自分や家族を大切にし、温かい心で人と接する
日本が目指すべき幸福とは何か——それを一人ひとりが考え、実践していくことが、より豊かな社会への第一歩かもしれません。
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