幸福とはなんなのか、どうすれば幸せになるのか?
幸福学の第一人者の前野隆司さんは、アンケートの分析により
幸福になるための4つの因子を明らかにしました。(*)
その4因子のうち、「やってみよう!」、「ありがとう!」に続く
第3因子は楽観的に考えること、「なんとかなる!」です。
失敗してたりして、何か問題があった時でも、
「なんとかなる!」と前向きに考えることができれば、
幸せになれるといいます。
楽観的かどうかは、その人の生まれもった性格かもしれません。
この記事では、生まれつき悲観的な人が、
楽観的な考え方ができるようになる具体的な方法をご紹介します。
楽観的な性格に変わっていき、幸福へ踏み出してみましょう!
(*)出典:「幸せのメカニズム 実践・幸福学入門」 前野隆司著
楽観的なのはうまれつき。でも、変わる方法はある
前野先生のアンケートで、「なんとかなる!」因子の質問は、
以下のようなものだったそうです。
・私はものごとが思い通りにいくと思う
・私は学校や仕事での失敗や不安な感情をあまり引きずらない
・私は他者との近しい関係を維持することができる
・自分は人生で多くのことを達成してきた
こう考えることができるのは、
その人が生まれ持った性格なのでは?
生まれつきの性格である要素は大きいですが、
変われないわけではありません。
日本人は楽観的になりにくい民族
神経細胞間で情報を伝達する物質が神経伝達物質です。
そのなかで、気分や感情に影響するといわれる神経伝達物質があります。
神経伝達物質のうち「セレトニン」は幸福感に影響すると言われています。
日本人は、遺伝的に、そのセレトニンが不足しやすく、
幸福感を感じにくく、逆に不安を感じやすい民族だと言われています。
日本人は遺伝的に楽観的になりにくい民族なのです。
遺伝的に楽観的な民族もいるそうです。
多くのアフリカ人はセレトニンが足りていて、楽観的な人が多いそうです。
出典:空気を読む脳 中野信子著
日本人は、幸福になるための因子の
「やってみよう!」「ありがとう!」と思う気持ちは強いと思います。
一方、楽観的に「なんとかなる!』と考える日本人は
遺伝的にも少ない。
日本人の幸福になるための弱点と言えると思います。
その弱点を克服できれば、私たち日本人も大きく幸福への近づけるはずです。
楽観的かどうかは、その人の考え方ですから
楽観的になる癖をつけていけば、変われます。
その方法をご紹介します。
楽天的になれる言葉を口癖にする
昔から言われている名言のうち、楽天的になれる言葉は多くあります。
その言葉を口癖にしていると、言葉に心がつられて、
だんだん楽観的な性格に変わっていけることがあります。
音楽をつけて、口癖を言ってみるのも良いかもしれません。
ケセラセラ、音楽の力でリラックス
ケセラセラ(que sera sera)は、スペイン語で、「なるようになるさ」という意味なのだそうです。
1956年のアメリカ映画「知りすぎていた男」でドリス・デイが歌ったことで、有名になりました。
マイナス思考になりそうなときに聞くと、気持ちが落ち着くようになっていきます。
まずはこの軽快な音楽を聞いて、「なるようになるさ」という気持ちになって、
肩の力を抜いてみましょう。
「ケセラセラ」といえば、最近では、2023年レコード大賞のミセスグリーンアップルの曲です。
積極的に、結果は良くときも悪いときもある、気にせず頑張ろう、という気持ちになります。
まずは好きなリズムに乗って、「ケセラセラ」で楽天的な気持ちに近づこう!
マシマロ、音楽のちからで「気にしない!」
楽観的になるには、細かいことは気にしないことがコツだと思います。
その気持ちにぴったりの曲があります。
奥田民生さんのマシマロです。
雨が降っても、遅刻しても、笑われても、気にしないようになれれば、
きっと幸せになれるはず。
『日日是好日」、どんな日も良い日
『日日是好日」は、にちにちこれこうじつ、または、にちにちこれこうにち、と読みます。
禅のことばで、茶道など掛け軸にもよく使われる言葉です。
また、映画や歌のタイトルになるような、リズムの良い言葉です。
「どんな日も良い日」という意味。
良い日も悪い日もあります。
そんな毎日をありのままに受け入れて、
良い日と思えば、ありがたく感じていきましょう。
ちょっとした悪いことは、気にしないでいこう。
辛い出来事があった日は、
「今日の辛い出来事は、自分を成長させるためのものだ」
と思えるようになれば、それは、それで良い日。
だんだん、何もなかった普通の一日が良い日だったと感じられて、
楽観的になっていけると思います。
人生はあざなえる縄のよう。幸福と不幸は交互にやってくる
生きていれば良いことも悪いこともあります。
幸福な時、不幸な時の運気は、波のように、上がったり下がったりしています。
幸福と不幸は、より合わせた縄のように交互にやってくる。
不幸な時間ばかり続くわけではありません。
今、不幸な時間が多いと思っていても、そのうち運気が上がってきます。
求めるものが少ないことが豊かさである/エピクテトス
「豊かさとは、財を築くことではなく、求めるものが少ないことである」
これは、古代ギリシャの哲学者エピクテトス(55~135年)の言葉です。
エピクテトスは奴隷の身分で、哲学者になりました。
自分が求めているものより、多くのものが得られた時、
幸福と感じられるならば、
求めるものが多ければ、なかなか幸運と感じられなくなります。
逆に、求めるものが少なければ、幸福な時間が増えていきます。
今、健康で不自由なく生きていけている、
それだけで幸せと感じることができれば、
幸福な時間は増えていきます。
求めるものが少なければ、「なんとかなる」と思えるようになり、
楽観的になっていけると思うのです。
うまくいかない方法を見つけたのね!
発明王エジソンは、
「私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ。」
と言ったそうです。
失敗しても「うまくいかない方法を見つけた!」と
考えるようにできたら、楽観的な方向に変化できると思います。
失敗したのはチャレンジしたから!チャレンジするだけ偉い。
20世紀最大の天才といわれた物理学者アインシュタインは、
「失敗しない人は挑戦しない人」
と言ったそうです。
チャレンジするだけ偉い。
しあわせはいつも じぶんのこころがきめる/みつお
起こった出来事は、まず、それを素直に受け止めてみましょう。
そのあと、その出来事をどう解釈するかは、自分の心が決めます。
出来事に対して、幸福と感じるかどうかは、人それぞれです。
エピクテトスの言葉の通り、求めるものが少なければ、
同じ出来事でも幸福に感じらやすくなる。
起こった出来事を、どう感じるかは、その人の解釈次第なのです。
楽観的な言葉を使っていけば、言葉の力で楽観的になれる
失敗しても、「チャレンジしたからだ。」
「うまくいかない方法を見つけたんだ!」と思うようにしよう。
人生はあざなえる縄のよう。そのうちよくなる。
求めるものを少なくしていこう。
辛いことがあっても「日日是好日」と考えよう。
少しくらいの嫌なことなら、気にしない!
多少の不運だったら、「ケセラセラ」。なるようになるさ。
そう感じられるようになれば、
幸せな時間は増えていくと思います。
言葉の力を使っていくと、だれでも、
楽観的になっていけると思います。
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